運庵「走り出した和の心」出版記念茶会
平成15年11月9日(日)に東京国立博物館茶室「転合庵」にて出版記念茶会
がありました。当日は時おり小雨ぱらつく寒い一日でした。
「転合庵」は博物館庭園内にある5つの茶室の中の一つで、小堀遠州が京都の六
地蔵に建てたもので、その後大原寂光院に移築し、昭和38年10月塩原千代氏
から寄贈されて現在の位置に移築されたそうです。
桧皮葺き一部瓦葺きで、2畳台目、四畳半座敷、水屋等があります。
春草廬
棗 朱塗の雪吹
茶杓 二人静 大亀和尚
茶碗 じゅ楽窯の黒楽 銘は香雪
替 曳舟図
「転合庵」全景
六窓庵
江戸時代、河村瑞賢が摂津淀川改修工事の
際に建てた休憩所で、「春草廬」の扁額は曼
殊院良尚法親王の筆と伝えられているそうで
す。
昭和12年に松永安左エ門氏が埼玉県所沢
市の柳瀬荘内に移築し、その後、寄贈されて、
昭和34年に現在の位置に移されたそうです。
木造平屋建、茅葺き、五畳と三畳の座敷が
あります。
庭園内の他の茶室
釜は無地鬼面丸釜
軸 「掬水月在手」 寛海和尚筆
花 照り葉と野菊
花入 四角い柱に拭漆したもの
慶安年間(17世紀中頃)奈良の慈眼院に建
てられたもので、明治10年に移築され、昭和
22年に現在の位置に再建されたそうです。
木造平屋建、茅葺きで、金森宗和好みの三畳
の席と水屋、寄付き、腰掛け等があります。